大町市と水の歴史

北アルプスの麓に位置し、豊かな自然に囲まれた大町市。
大町の歴史を語るうえで欠かすことができないのが、
大町の宝、豊かな“水”の存在です。

北アルプスの雪解け水、美しい渓流、仁科三湖。

大地を潤し、暮らしを育み
“水”と共に発展してきた大町市。

大町の“水”を知ることは、大町の歴史を知ること。
豊かな自然の恵みと先人たちが育んできた
大町の“水”の歴史を紐解く旅へーーーーー。

中心市街地と水の関わり

水とともに人々が暮らし、町が繁栄してきた大町市。
大町市の発展に欠かせないのが現在の中心市街地に流れる“水”の存在です。

さかのぼること江戸時代。
現在の中心市街地は、糸魚川街道の宿場町として栄え、
街道中央に「町川」と呼ばれる大きな堰(せぎ〈水路〉)が流れ、
人々の生活を支えていました。
町の発展や人口増加にともなって、
街道と並行した東西の屋敷割り(現在でいう敷地のこと)の間に、
町川より小規模の「呑堰(のみせぎ)」が整備され、
飲料水や生活用水として利用されるようになりました。

明治20年に道の中央に流れている町川は埋め立てられ、
町川の水の通りは道の左右に分けられ、
道の下を流れるようになりました。
そして現在でも道の下を勢いよく流れる様子を見ることができます。

南北に流れる呑堰や、さらにそこから枝分かれした水の流れは、
敷地の中を流れたり、風景の一部になったり、現在でも中心市街地の景観を形づくっています。

今も残る水の通り道

大町の中心市街地を歩いてみると
どこからともなく水が流れる音が聞こえてきます。
歴史を重ね、形を変えた「堰」は
今でも中心市街地に息づき
当時の風景を思い出させてくれます。

水と人々の営みが息づく
現在の町並み

近世に宿場町として発展してきた
大町市の中心市街地。
そして現在に受け継がれてきた町並みには、
さまざまな時代の歴史の痕跡が残されています。

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